濃度や運動率などを調べる精液検査ではわからない精子の能力があります。
それが受精能力です
『精液検査について』に載っている基準を満たしていても、受精能力を持っているとは限りません
受精のとき、精子は卵子の透明帯という殻の部分を破って(イメージしやすく、破って、といいましたが
実際には少し違います)、中に入っていきます。
このとき精子は頭の形を変え、様々な酵素を出し(先体反応といいます)、透明帯へ潜りこんでいきます。
これができないと、自力で卵子と一緒になることができません
そこで、精子にこの力があるかどうかを調べる検査が精子受精能検査(アクロビーズテスト)です
精子受精能検査では、特殊なビーズと精子を反応させ、
どれだけ多く結合しているかで精子の受精能力の高さを知ることができます
精子受精能検査の結果が不良な場合、精子が卵子の中に入るのに手助けが必要なため、顕微授精の適用となります
↑ 黒く丸いものがビーズで、その周りの色の薄いものが精子です。たくさんのビーズと精子が結合しているのがわかります
↑ 精子と結合していないビーズです。結合していないものが多いほど、受精能力が低くなります。
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